「馬喰町」駅をはじめマルチアクセス
中央区日本橋地域の最北に位置し、歴史的名所が多い江戸通りをはさんで商社ビルや銀行などが建ち並び、一大商業地を形成しているのが日本橋馬喰町です。どこか懐かしさを感じる東京の下町として歴史のある問屋街であり、最近では古い建物や倉庫をリノベーションしたお洒落なショップやカフェなども集まっており、新旧織り交ぜた時間が流れています。
アクセス面ではJR総武本線「馬喰町」駅から東京駅へ直通4分という利便をはじめ、新橋・品川駅方面へもスピーディーに乗り換え無しで結ばれています。さらに周囲には都営新宿線「馬喰横山」駅、都営浅草線「東日本橋」駅、東京メトロ日比谷線「小伝馬町」駅などがあり、複数路線を気軽に利用できるフットワークに優れたエリアです。
日本最大級の問屋街という伝統
老舗問屋街として知られる馬喰町。江戸時代、この付近は奥州街道の出発点にあたり、馬市(いち)が立ち、馬や牛の仲介人である博労(ばくろう)が馬場を管理していたことに地名が由来します。
関ヶ原の戦い(1600年)の前に徳川家康がこの地で、馬揃え(出陣前の馬の検閲と演習)を行ったと伝えられています。馬喰町には関東郡代の屋敷があり、訴訟や裁判で地方から江戸に来た人々が宿泊する旅人宿が多く立ち並び、やがて江戸の旅館街として活況を呈したといいます。その後、問屋街だった隣町の横山町の影響もあり、小間物、化粧品、煙草、袋物などの江戸土産店が増加、馬喰町問屋街として開けていきました。
現在は、およそ1500に及ぶ卸商社や店舗が軒を並べる日本最大級の問屋街になっています。各商社では衣料品やファッション雑貨、生活雑貨・文具など、暮らしのあらゆるシーンを彩る様々な商品をタイムリーに取り扱っています。馬喰町には日常的に全国の小売店を中心に大勢の得意先が仕入れに訪れ、活気に満ちた商業の街として都内でも独自の個性を放っています。
隅田川、人形町の粋も感じながら
オフィスワークの息抜きに自然や文化に触れてリラックスしたいときには、爽やかな水辺が広がる隅田川がすぐ近くにあります。隅田川テラスは、川の両岸に沿って整備された、水に親しむことを目的としたスポット。舗装された親水テラスは、地元の人々の散歩やジョギングコースなどで利用されています。
また、誰もが知る夏の風物詩、隅田川花火大会は江戸時代に八代将軍徳川吉宗が打ち上げた「両国川開きの花火」を起源とする日本最古の花火大会。東京の夜空を彩る国内最大級約20,000発の花火の競演と感動は、毎年100万人近い人々を楽しませています。
江戸情緒という魅力では、馬喰町は人形浄瑠璃など芝居の中心地だった名残を味わえる人形町の粋も身近に感じられます。街には往年の文化や食を思い起こさせる煎餅屋や豆腐屋、蕎麦屋、三味線屋があり、数々の名店・人気店が集まっています。中でも飲食店が連なる甘酒横丁という通りは観光客も多く有名です。馬喰町は変わりゆく先進性と変わらない伝統、ONとOFFタイムがスマートに融合する、いま注目の街と言えるでしょう。