リノベーション物件は、
企業にとって良い事づくし
壁2面、大きな開口部の窓が開放感を演出
地下1階にはテナントの誰でも利用できるラウンジスペースも設置
新調された空調設備もリノベーションの利点
京橋駅の隣にある「小松ビル」外観
時代のニーズを押さえ、より価値の高い物件に再生するリノベーション。表層的な修繕で終わるリフォームの枠を超え、耐震性、床仕様など、目に見えない内部にまで手を加えることで、老朽化した建物の機能性や利便性を築浅のオフィスビルと遜色ないレベルにまで引き上げます。
ここは、風が吹くたびに揺れる柳の木が風情を誘う、京橋の柳通りに面した小松ビル。2021年夏にフルリノベーションを終えた物件を参考に見ていきましょう。
最新のオフィス機能を備えた職場は、社員のモチベーションや生産性の向上、離職率の低下、企業イメージのアップなど、さまざまな恩恵を企業にもたらすはず。使い勝手の良い長方形の間取りも見過ごせません。さらに、リノベーション物件の賃料は、同地域で同クオリティーの築浅物件の賃料と比べると、総じて割安感が高く大変お得です。これは、ビジネス街の京橋でも例外ではありません。賃料をグっと抑えることは、
固定費削減に頭を悩ます経営者にとって、まさに大きなポイントではないでしょうか。
天井高や電気容量など、建物の構造上手を加えられない場所はあるものの、コストパフォーマンスの高い大掛かりなリノベーション物件は、そもそもの数が少ないので、掘り出し物件であることが珍しくありません。そのため、競争率は高め。なかでも、小松ビルのような一棟全体をリノベーションした実用性の高い物件は、希少価値がぐっと増し、業態別や企業別にフロアを分けたい企業やグループ企業などにとっては、一見の価値はあります。ただし、一般的にリノベーションは、共用部分のみやフロアごとに行うことが多く、また、どこまでリノベーションを施すかはビルのオーナー次第です。
床仕様や電気容量などのインフラ部分、空調設備、耐震性、水回りなど、これらのチェックは怠らないようにしましょう。
リノベーション物件は築年数が古いからと言ってスルーしてしまいがち。しかし希望エリアから多少離れていても、足を運んで損はありません。本質を追求する姿勢は、ビジネスも、物件選びも変わりません。