当社独自の調査による東京主要7区の空室率は5.13%、平均募集賃料は28,464円/坪となります。
【東京主要7区 空室率・募集賃料推移】
主要7区の空室率・平均募集賃料の動向
主要7区の空室率について、千代田区、港区、江東区で回復、中央区、新宿区・渋谷区・品川区で横ばいとなった。主要7区の空室率は、回復傾向となっており、直近では5.13%となった。また、主要5区の空室率は、2023年のオフィスビル大量供給の影響もあり一時6.88%まで上昇したが、その後は順調に回復し、直近では2021年1月(44か月)ぶりに5%台を切り、4.94%となった。
平均募集賃料は、新宿区で上昇、渋谷区・江東区で下落、千代田区、中央区、港区、品川区は横ばいとなった。主要7区の平均募集賃料は、前年同月比+1,126円/坪と堅調に推移している。千代田区のオフィス需要は底堅く、空室率も2%台の低水準を推移していることから、千代田区の平均募集賃料は、主要7区で唯一35,000円/坪を超えており、40,000円/坪目前まで回復している。
業種別のオフィス移転事例集計
2024年1月~2024年8月(日経不動産マーケット情報記事公開ベース)の移転事例における、移転元ビルの築年数と移転先ビルの築年数を分析したところ、業種に関わらず、現状よりも築年数が浅い物件に移転する傾向が見られた。
業種別に見ると、 「学術研究、専門・技術サービス業」では「未竣工」物件への移転が22%と、5業種の中で最も割合が高かった。大手建設コンサルタント企業においては、現入居ビルの建替えを理由に同一エリア内の竣工予定物件への拡張移転を発表している。また、「製造業」、「金融業、保険業」、においては、未竣工物件への移転は10%前後であるが、「未竣工~築10年」の物件への移転が50%を超えており、比較的築年数の浅い物件を選好する傾向が見られた。一方、「情報通信業」や「卸売業、小売業」では、「築11年~築31年以上」が過半数を占めた。
ピックアップエリア(千代田区・中央区エリア)
当社では、今後とも継続的に定点調査を行い、集計結果をご案内して参ります。集計の前提は、次の通りとなります。
【調査対象ビル】
■983棟 2024年9月末時点
調査対象ビルは当社社内データに登録されているビル、且つ、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区に調査時点で竣工している延床3,000坪以上のテナントビルを対象としております。
但し、通常のオフィス賃貸市場において特別な事情があると判断されるビルについては、その対象から除外しております。
【空室率】
■空室率の計算は、対象建物における募集面積を貸付有効面積で除しています。
■募集面積は、調査対象月末日時点で募集している区画を対象としております。
■貸付有効面積は原則貸主公開の情報及び当社調査による実数に基いております。
※但し、貸付有効面積が不明である場合には、レンタブル比率(貸付有効面積/延床面積)を延床面積1万㎡以上の場合は50%、1万㎡未満は60%と設定し、集計しております。(2023年3月以前は、貸付有効面積が不明である場合には、同規模建物における実数値から求められたレンタブル比率を適用し集計を実施)
【平均募集賃料】
■募集賃料の計算は、該当月末日時点で募集している区画の条件を加重平均しております。
■調査対象ビルにより共益費方式の採用・不採用に差があることから、平均募集賃料は共益費を含むものと致します(消費税等除く)。
【留意事項】
■本資料は、不動産市場に関する当社の現在の見解に基づいて作成されています。当社の見解は、当社が信頼できると判断した情報ソース及び現在の市場環境に対する当社独自の分析に基づく、意見または予測であり、ここに記載された内容が記載日時以降の市場や経済情勢の状況に起因し妥当でなくなる可能性があります。
■本資料の著作権は、全て三菱地所リアルエステートサービス株式会社に帰属し、弊社への事前の同意なく公表又は貴殿以外の第三者に開示又は提供されないものとします。
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【MARKET INFORMATION】大型オフィスビル空室率情報