当社独自の調査による東京主要7区の空室率は4.94%、平均募集賃料は28,636円/坪となります。
【東京主要7区 空室率・募集賃料推移】
主要7区の空室率・平均募集賃料の動向
主要7区の空室率について、新宿区、渋谷区、品川区で回復、江東区で上昇、千代田区、中央区、港区で横ばいとなった。主要7区の空室率は、回復傾向が継続しており、3年9か月(45か月)ぶりに5%台を切り、4.94%となった。品川区においては、大崎エリアを中心にリーシングが進捗したこともあり、前月比で0.99pt回復した。
平均募集賃料は、中央区、新宿区、品川区で上昇、渋谷区で下落、千代田区、港区、江東区は横ばいとなった。主要7区の平均募集賃料は、前年同月比+1,468円/坪と空室率と同様に回復傾向となっている。京橋エリアにおいて、40,000円/坪超で募集が開始された物件が複数あったことなどが影響し、中央区の平均募集賃料は前月比で718円/坪上昇した。
2024年度上半期のマーケットと下半期の見通し
2024年度上半期において、募集終了面積が新規募集面積を上回り空室消化が進んだことで、都心7区の空室率は回復した。都心7区の中では、品川区のみ空室率が上昇(+0.21pt)しており、 「天王洲・品川シーサイドエリア」を中心にリーシングに苦戦している物件が多いことなどが影響している。都心部のオフィス需要は依然高いものの、ビルグレードや交通利便性の高い物件に需要が集中しており、物件やエリアによる差が顕著になっている。
2024年度下半期は、港区で複数の大型物件の竣工が予定されている。物件の竣工により一時的に空室率が上昇する可能性もあるが、オフィス需要が堅調に推移する見通しとなっていることや、竣工予定物件のリーシングが比較的順調に進捗していることから、市場への影響は限定的であると思料される。また、その他の6区においては、大型物件の竣工予定は無く、引き続き空室率は低下傾向が継続するものと思われる。
ピックアップエリア(港区・品川区エリア)
当社では、今後とも継続的に定点調査を行い、集計結果をご案内して参ります。集計の前提は、次の通りとなります。
【調査対象ビル】
■983棟 2024年10月末時点
調査対象ビルは当社社内データに登録されているビル、且つ、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区に調査時点で竣工している延床3,000坪以上のテナントビルを対象としております。
但し、通常のオフィス賃貸市場において特別な事情があると判断されるビルについては、その対象から除外しております。
【空室率】
■空室率の計算は、対象建物における募集面積を貸付有効面積で除しています。
■募集面積は、調査対象月末日時点で募集している区画を対象としております。
■貸付有効面積は原則貸主公開の情報及び当社調査による実数に基いております。
※但し、貸付有効面積が不明である場合には、レンタブル比率(貸付有効面積/延床面積)を延床面積1万㎡以上の場合は50%、1万㎡未満は60%と設定し、集計しております。(2023年3月以前は、貸付有効面積が不明である場合には、同規模建物における実数値から求められたレンタブル比率を適用し集計を実施)
【平均募集賃料】
■募集賃料の計算は、該当月末日時点で募集している区画の条件を加重平均しております。
■調査対象ビルにより共益費方式の採用・不採用に差があることから、平均募集賃料は共益費を含むものと致します(消費税等除く)。
【留意事項】
■本資料は、不動産市場に関する当社の現在の見解に基づいて作成されています。当社の見解は、当社が信頼できると判断した情報ソース及び現在の市場環境に対する当社独自の分析に基づく、意見または予測であり、ここに記載された内容が記載日時以降の市場や経済情勢の状況に起因し妥当でなくなる可能性があります。
■本資料の著作権は、全て三菱地所リアルエステートサービス株式会社に帰属し、弊社への事前の同意なく公表又は貴殿以外の第三者に開示又は提供されないものとします。
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【MARKET INFORMATION】大型オフィスビル空室率情報