当社独自の調査による東京主要7区平均は、空室率6.27%、平均募集賃料28,789円/坪となります。
【東京主要7区 空室率・募集賃料推移】
主要区の空室率および募集賃料
2021年6月末日時点の東京主要7区の平均空室率は6.27%(前月比:+0.21%)、主要5区の平均空室率は6.25%(前月比:+0.31%)となりました。平均募集賃料については、大型オフィスビルの募集面積が増加した影響等から東京主要7区では28,789円/坪(前月比:+478円/坪)、主要5区では30,903円/坪(前月比:+477円/坪)と上昇の結果となりました。
区ごとの動向
千代田区は、コロナ禍において(東京主要7区比較)空室率が最も低く推移してきましたが、平均空室率は4.60%(前月比:+0.60%)となり、約6年6か月振り(当社調べ)4%を超える結果となりました。品川区では、大崎エリアの大型オフィスビルの募集終了の影響を受け、平均空室率は5.48%(前月比:-0.47%)となり空室率が下落した結果となりました。
オフィスマーケット動向
新築大型オフィスビル、TOKYO TORCH 常盤橋タワー(千代田区)、日比谷 FORT TOWER(港区)の2棟が前月末に竣工しました。 TOKYO TORCH 常盤橋タワー(地上38建て・高さ約212m)は、2027年度に竣工が予定されているTorch
Tower(地上63階建て、高さ約390m)と同じ街区内にあり、今年度に供給されるビルとして最大規模となります。コロナ禍でのリーシングが注目されていましたが、若干の募集面積を残し竣工を迎える結果となりました。
新規大型募集となった状況をみると、営業系部署の集約(浜松町エリア・約9,000坪返却)や部分フロア返却(紀尾井町エリア・約5,000坪返却)等、コロナ前からの働き方改革によるオフィス戦略の見直しの流れがコロナ禍において一層促進され、オフィスマーケットに与える影響が少なくない状況となりました。
当社では、今後とも継続的に定点調査を行い、集計結果をご案内して参ります。集計の前提は、次の通りとなります。
【調査対象ビル】
■1,050棟 2021年6月末時点
調査対象ビルは当社社内データに登録されているビル、且つ、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区に調査時点で竣工している延床3,000坪以上のテナントビルを対象としております。但し、通常のオフィス賃貸市場において特別な事情があると判断されるビルについては、その対象から除外しております。
【空室率】
■空室率の計算は、対象建物における募集面積を貸付有効面積で除しています。
■募集面積は、2021年6月末日時点で募集している区画を対象としております。
■貸付有効面積は原則貸主公開の情報及び当社調査による実数に基いております。
但し、調査結果が不明である場合には、同規模建物における実数値から求められたレンタブル比率(貸付有効面積/延床面積)を適用し集計致しました。
【平均募集賃料】
■募集賃料の計算は、2021年6月末日時点で募集している区画の条件を加重平均しております。
■調査対象ビルにより共益費方式の採用・不採用に差があることから、平均募集賃料は共益費を含むものと致します(消費税等除く)。