当社独自の調査による東京主要7区の空室率は6.88%、平均募集賃料は27,472円/坪となります。
【東京主要7区 空室率・募集賃料推移】
主要7区の空室率・平均募集賃料の動向
東京主要7区の空室率について、今月は港区・新宿区で上昇、中央区・江東区で低下、千代田区・新宿区・渋谷区では横ばいとなった。東京主要7区の中で、港区の空室率が引き続き最も高く、今後も大型物件の竣工を多数控えていることから、さらに空室率が上昇することも考えられる。
平均募集賃料は、新宿区・渋谷区で上昇、千代田区・中央区で下落、港区・品川区・江東区では横ばいとなった。中央区では、募集賃料が前月比-1,328円/坪と大きく下落し、新宿区では前月比+1,063円/坪と大きく上昇しており、募集賃料が高いビルの募集状況の変化が影響していると思われる。
オフィス移転ニーズと移転理由
本年6月に当社にて実施した「企業の不動産ニーズに関するアンケート」によると、直近1年以内にオフィス移転を行った、または現在検討中の企業は全体の27%であり、業種別に見ると「情報通信業」が最も多く、次いで「卸売業、小売業」が多かった。
オフィス移転検討・実施の理由では、「建替えや再開発による立退き」の割合が7pt上昇し、企業移転情報を分析したところ、「建替え+立地改善」など複合的な移転理由が多く見られ、建替えがオフィス戦略見直しの一つのきっかけとなっていることが窺える。
他方、「集約・統合」の割合も上昇しており、コロナ禍で一時落ち着きを見せていた集約・統合ニーズが再び拡大しているものと思料される。
ピックアップエリア(千代田区・中央区エリア)
当社では、今後とも継続的に定点調査を行い、集計結果をご案内して参ります。集計の前提は、次の通りとなります。
【調査対象ビル】
■1,053棟 2023年6月末時点
調査対象ビルは当社社内データに登録されているビル、且つ、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区に調査時点で竣工している延床3,000坪以上のテナントビルを対象としております。
但し、通常のオフィス賃貸市場において特別な事情があると判断されるビルについては、その対象から除外しております。
【空室率】
■空室率の計算は、対象建物における募集面積を貸付有効面積で除しています。
■募集面積は、調査対象月末日時点で募集している区画を対象としております。
■貸付有効面積は原則貸主公開の情報及び当社調査による実数に基いております。
※但し、貸付有効面積が不明である場合には、レンタブル比率(貸付有効面積/延床面積)を延床面積1万㎡以上の場合は50%、1万㎡未満は60%と設定し、集計しております。(2023年3月以前は、貸付有効面積が不明である場合には、同規模建物における実数値から求められたレンタブル比率を適用し集計を実施)
【平均募集賃料】
■募集賃料の計算は、該当月末日時点で募集している区画の条件を加重平均しております。
■調査対象ビルにより共益費方式の採用・不採用に差があることから、平均募集賃料は共益費を含むものと致します(消費税等除く)。
【留意事項】
■本資料は、不動産市場に関する当社の現在の見解に基づいて作成されています。当社の見解は、当社が信頼できると判断した情報ソース及び現在の市場環境に対する当社独自の分析に基づく、意見または予測であり、ここに記載された内容が記載日時以降の市場や経済情勢の状況に起因し妥当でなくなる可能性があります。
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