当社独自の調査による東京主要7区の空室率は6.56%、平均募集賃料は27,338円/坪となります。
【東京主要7区 空室率・募集賃料推移】
主要7区の空室率・平均募集賃料の動向
主要7区の空室率について、今月は江東区においてほぼ横ばいだったものの、全ての区において改善した。港区においては、解約が進んだ物件も一定数あったが、数千坪単位の募集終了フロアが複数あった他、物件の動きが多数あったことで空室率が改善した。
平均募集賃料は、中央区で上昇、新宿区・渋谷区では下落、千代田区・港区・品川区・江東区では横ばいとなった。千代田区の平均募集賃料は引き続き上昇傾向にあり、前年同月比+2,470円/坪となった。渋谷区は、物件の動きは少なかったものの、30,000円/坪を超える物件の募集終了が影響し、平均募集賃料が下落した。
2023年上半期のマーケット
2023年上半期の都心7区の空室率は、既存物件の空室の解消が進んだことが影響し、回復傾向となった。上半期において空室率が上昇したのは、港区と新宿区だった。
港区は、6月以降空室率が9%を超える状況が続いており、既存物件の空室解消は進んだものの、6月以降大型物件が複数竣工したことが空室率の上昇に影響していると思われる。新宿区は、既存物件の空室の解消が進まなかったことが影響しているようだ。
2023年下半期は、オフィス移転需要は継続して堅調であることから、既存物件の空室の解消は進むことが想定される。一方、中央区、港区、渋谷区、品川区において大型物件の竣工が予定されているため、当該4区において一時的に空室率が上昇する可能性があり、注視する必要がある。
ピックアップエリア(千代田区・中央区エリア)
当社では、今後とも継続的に定点調査を行い、集計結果をご案内して参ります。集計の前提は、次の通りとなります。
【調査対象ビル】
■989棟 2023年9月末時点
調査対象ビルは当社社内データに登録されているビル、且つ、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区に調査時点で竣工している延床3,000坪以上のテナントビルを対象としております。
但し、通常のオフィス賃貸市場において特別な事情があると判断されるビルについては、その対象から除外しております。
【空室率】
■空室率の計算は、対象建物における募集面積を貸付有効面積で除しています。
■募集面積は、調査対象月末日時点で募集している区画を対象としております。
■貸付有効面積は原則貸主公開の情報及び当社調査による実数に基いております。
※但し、貸付有効面積が不明である場合には、レンタブル比率(貸付有効面積/延床面積)を延床面積1万㎡以上の場合は50%、1万㎡未満は60%と設定し、集計しております。(2023年3月以前は、貸付有効面積が不明である場合には、同規模建物における実数値から求められたレンタブル比率を適用し集計を実施)
【平均募集賃料】
■募集賃料の計算は、該当月末日時点で募集している区画の条件を加重平均しております。
■調査対象ビルにより共益費方式の採用・不採用に差があることから、平均募集賃料は共益費を含むものと致します(消費税等除く)。
【留意事項】
■本資料は、不動産市場に関する当社の現在の見解に基づいて作成されています。当社の見解は、当社が信頼できると判断した情報ソース及び現在の市場環境に対する当社独自の分析に基づく、意見または予測であり、ここに記載された内容が記載日時以降の市場や経済情勢の状況に起因し妥当でなくなる可能性があります。
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【MARKET INFORMATION】大型オフィスビル空室率情報