当社独自の調査による東京主要7区の空室率は6.55%、平均募集賃料は27,167円/坪となります。
【東京主要7区 空室率・募集賃料推移】
主要7区の空室率・平均募集賃料の動向
主要7区の空室率について、中央区で上昇、港区・新宿区・江東区で回復、千代田区・渋谷区・品川区は横ばいとなった。中央区では、人形町・水天宮エリアにおいて大型空室が募集に出たことも影響し空室率が大きく上昇した。新宿区は、新宿駅周辺の複数物件が募集終了になったことや、四谷エリア等でも空室が解消されたこともあり、空室率が回復した。
平均募集賃料は、新宿区で上昇、千代田区・中央区・渋谷区では下落、港区・品川区・江東区では横ばいとなった。中央区では、八重洲・京橋・日本橋エリアの比較的募集賃料が高い物件の募集が終了したことで、平均募集賃料が下落した。渋谷区は、7月以降賃料が下落傾向となっているが、中央区同様、比較的募集賃料が高い物件の募集終了が影響しているものと推察される。
2023年上半期(4月~9月)のオフィス移転トレンド
2023年上半期のオフィス移転の傾向を分析すると、オフィス移転時の面積については、直近1年で「拡張移転」、「同規模移転」が増加傾向にある。また、移転時の面積変化ごとに移転先ビルの築年数を見ると、築10年以内(未竣工・新築含む)のビルへ移転した割合は同規模移転において最も高く、縮小移転で最も低い結果となった。これまではコロナ禍の影響もあり「築浅物件に縮小移転」という傾向が見られたが、直近1年においては、好立地・高スペックビルや大型フロアの供給量が増加し、企業における出社回帰や、業績好調などを背景に、「オフィス環境の整備」や「人材の確保/従業員エンゲージメント」を見据えた「人的資本経営の推進」を目的とした拡張移転がオフィス移転のトレンドの一つとなっていると推察される。
ピックアップエリア(港区・品川区エリア)
当社では、今後とも継続的に定点調査を行い、集計結果をご案内して参ります。集計の前提は、次の通りとなります。
【調査対象ビル】
■992棟 2023年10月末時点
調査対象ビルは当社社内データに登録されているビル、且つ、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区に調査時点で竣工している延床3,000坪以上のテナントビルを対象としております。
但し、通常のオフィス賃貸市場において特別な事情があると判断されるビルについては、その対象から除外しております。
【空室率】
■空室率の計算は、対象建物における募集面積を貸付有効面積で除しています。
■募集面積は、調査対象月末日時点で募集している区画を対象としております。
■貸付有効面積は原則貸主公開の情報及び当社調査による実数に基いております。
※但し、貸付有効面積が不明である場合には、レンタブル比率(貸付有効面積/延床面積)を延床面積1万㎡以上の場合は50%、1万㎡未満は60%と設定し、集計しております。(2023年3月以前は、貸付有効面積が不明である場合には、同規模建物における実数値から求められたレンタブル比率を適用し集計を実施)
【平均募集賃料】
■募集賃料の計算は、該当月末日時点で募集している区画の条件を加重平均しております。
■調査対象ビルにより共益費方式の採用・不採用に差があることから、平均募集賃料は共益費を含むものと致します(消費税等除く)。
【留意事項】
■本資料は、不動産市場に関する当社の現在の見解に基づいて作成されています。当社の見解は、当社が信頼できると判断した情報ソース及び現在の市場環境に対する当社独自の分析に基づく、意見または予測であり、ここに記載された内容が記載日時以降の市場や経済情勢の状況に起因し妥当でなくなる可能性があります。
■本資料の著作権は、全て三菱地所リアルエステートサービス株式会社に帰属し、弊社への事前の同意なく公表又は貴殿以外の第三者に開示又は提供されないものとします。
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