当社独自の調査による東京主要7区の空室率は6.12%、平均募集賃料は28,176円/坪となります。
【東京主要7区 空室率・募集賃料推移】
主要7区の空室率・平均募集賃料の動向
主要7区の空室率について、渋谷区で上昇、中央区・港区・新宿区・品川区・江東区で回復、千代田区は横ばいとなった。主要7区の空室率は、2023年8月以降回復傾向となっている。中央区では、晴海や勝どき、新宿区では、四谷や新宿駅周辺の物件にて、まとまった面積が募集終了となったことが、空室率の回復に影響している。
平均募集賃料は、千代田区・渋谷区・品川区で上昇、中央区・港区・新宿区で下落、江東区では横ばいとなった。主要7区の平均募集賃料は2023年10月以降緩やかな上昇傾向となっている。その中でも、渋谷区の平均募集賃料は、2か月連続で前月比+1,700円/坪と大幅に上昇している。需要が高い渋谷駅周辺物件を中心に、募集賃料が上昇していることなどが影響していると推察される。
オフィス移転理由と移転時の面積動向
当社にて実施した、「企業の不動産ニーズに関するアンケート調査」によると、オフィス移転理由は、「人員増・事業拡大」と「オフィス環境改善」の割合が増加した。前回調査で多く選ばれた「コスト削減」や「集約・統合」など、「効率化/削減」に関する項目の占める割合が低下し、「改善/強化」に関する項目が上昇した。
オフィス移転時の面積動向については、「増床」が全体の58%を占めた一方、「減床」は前回から大幅に低下し全体の14%に留まった。2022年Q3以降、「増床」回答の割合は増加傾向となっている。
コロナ禍後の出社回帰や事業拡大による人員増加への対応といった目下の課題解決に向けた移転や、従業員エンゲージメントの向上など今後の企業成長を見据えた前向きな理由による移転の増加傾向が見受けられる。
ピックアップエリア(港区・品川区エリア)
当社では、今後とも継続的に定点調査を行い、集計結果をご案内して参ります。集計の前提は、次の通りとなります。
【調査対象ビル】
■992棟 2024年1月末時点
調査対象ビルは当社社内データに登録されているビル、且つ、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区に調査時点で竣工している延床3,000坪以上のテナントビルを対象としております。
但し、通常のオフィス賃貸市場において特別な事情があると判断されるビルについては、その対象から除外しております。
【空室率】
■空室率の計算は、対象建物における募集面積を貸付有効面積で除しています。
■募集面積は、調査対象月末日時点で募集している区画を対象としております。
■貸付有効面積は原則貸主公開の情報及び当社調査による実数に基いております。
※但し、貸付有効面積が不明である場合には、レンタブル比率(貸付有効面積/延床面積)を延床面積1万㎡以上の場合は50%、1万㎡未満は60%と設定し、集計しております。(2023年3月以前は、貸付有効面積が不明である場合には、同規模建物における実数値から求められたレンタブル比率を適用し集計を実施)
【平均募集賃料】
■募集賃料の計算は、該当月末日時点で募集している区画の条件を加重平均しております。
■調査対象ビルにより共益費方式の採用・不採用に差があることから、平均募集賃料は共益費を含むものと致します(消費税等除く)。
【留意事項】
■本資料は、不動産市場に関する当社の現在の見解に基づいて作成されています。当社の見解は、当社が信頼できると判断した情報ソース及び現在の市場環境に対する当社独自の分析に基づく、意見または予測であり、ここに記載された内容が記載日時以降の市場や経済情勢の状況に起因し妥当でなくなる可能性があります。
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