当社独自の調査による東京主要7区の空室率は5.73%、平均募集賃料は27,649円/坪となります。
【東京主要7区 空室率・募集賃料推移】
主要7区の空室率・平均募集賃料の動向
主要7区の空室率について、中央区・港区で回復、千代田区・新宿区・渋谷区・品川区・江東区で横這いとなった。主要7区の空室率は回復傾向となっており、今月は5.73%と2021年4月ぶりの5%台となった。京橋エリアの大型物件における1,000坪超の募集終了や、晴海エリアにおける複数物件の募集終了が影響し、中央区の空室率が回復した。
平均募集賃料は、中央区・新宿区・品川区で下落、千代田区・港区・渋谷区・江東区は横這いとなった。中央区・新宿区・品川区における平均募集賃料の下落は、募集賃料の高い物件の募集終了が影響している他、中央区の晴海エリアや品川区の品川シーサイドエリア等、引き合いが弱いエリアにおいて、募集賃料が1万円台/坪まで下がっている大型物件が多数あり、区の平均募集賃料を押し下げている。
移転先エリアの動向
2023年度(日経不動産マーケット情報記事公開ベース)の移転先エリアを見ると、「新橋・虎ノ門・汐留」が最も多く、「芝・三田・田町・浜松町」、「大手町・丸の内・有楽町・内幸町」が続いた。移転先サブマーケットごとの移転先物件の築年数の内訳を見ると、「新橋・虎ノ門・汐留」、「渋谷駅周辺」、「八重洲・京橋・日本橋」では、2022年~2023年において新規供給が多かったこともあり、新築~築10年未満の物件への移転が目立った。一方、「大手町・丸の内・有楽町・内幸町」においては築10年未満への物件の移転は2件に留まり、築10年以上の物件への移転が約91%を占め、今後も新規供給は限定的であることから、この傾向は継続するものと思われる。「芝・三田・田町・浜松町」は、「渋谷駅周辺」と同程度の新規供給はあるものの、物件の選択肢が多いこともあり、築10年未満の物件への移転は約36%に留まった。
ピックアップエリア(千代田区・中央区エリア)
当社では、今後とも継続的に定点調査を行い、集計結果をご案内して参ります。集計の前提は、次の通りとなります。
【調査対象ビル】
■997棟 2024年3月末時点
調査対象ビルは当社社内データに登録されているビル、且つ、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区に調査時点で竣工している延床3,000坪以上のテナントビルを対象としております。
但し、通常のオフィス賃貸市場において特別な事情があると判断されるビルについては、その対象から除外しております。
【空室率】
■空室率の計算は、対象建物における募集面積を貸付有効面積で除しています。
■募集面積は、調査対象月末日時点で募集している区画を対象としております。
■貸付有効面積は原則貸主公開の情報及び当社調査による実数に基いております。
※但し、貸付有効面積が不明である場合には、レンタブル比率(貸付有効面積/延床面積)を延床面積1万㎡以上の場合は50%、1万㎡未満は60%と設定し、集計しております。(2023年3月以前は、貸付有効面積が不明である場合には、同規模建物における実数値から求められたレンタブル比率を適用し集計を実施)
【平均募集賃料】
■募集賃料の計算は、該当月末日時点で募集している区画の条件を加重平均しております。
■調査対象ビルにより共益費方式の採用・不採用に差があることから、平均募集賃料は共益費を含むものと致します(消費税等除く)。
【留意事項】
■本資料は、不動産市場に関する当社の現在の見解に基づいて作成されています。当社の見解は、当社が信頼できると判断した情報ソース及び現在の市場環境に対する当社独自の分析に基づく、意見または予測であり、ここに記載された内容が記載日時以降の市場や経済情勢の状況に起因し妥当でなくなる可能性があります。
■本資料の著作権は、全て三菱地所リアルエステートサービス株式会社に帰属し、弊社への事前の同意なく公表又は貴殿以外の第三者に開示又は提供されないものとします。
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