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賃貸オフィスにかかる費用は? シーン別に生じる費用を解説!

オフィスを借りる際に費用が発生するのは、「入居中」「新しいオフィスへの入居時」「旧オフィスの退去時」の3つのシーンです。本記事では、それぞれのシーンで発生する費用を詳しく解説しています。これからオフィスを構えようとご検討中の方や、移転をご検討中の方はぜひ最後までご一読ください。

新しくオフィスを構えたり、移転をする際に発生する費用について、全容を把握できていない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、「入居中」「新しいオフィスへの入居時」「旧オフィスの退去時」の3つのシーンで発生する費用について、それぞれ詳しく解説していきます。新しくオフィスを構えたい方や移転を検討している方は、ぜひ最後までご一読ください。

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賃貸オフィス入居中にかかる費用

賃貸オフィス入居中には、主に以下の費用がかかります。

 ■賃料
 ■共益費(物件による)
 ■更新料
 ■火災保険料
 ■警備費
 ■電気・水道代
 ■その他

それぞれ詳しく解説します。

■賃料
賃料とは、オフィスを借りる時に必要な家賃のことで、賃貸借契約に基づく物件使用の対価を指します。賃料は基本的に前払いとなっていることが多く、その場合は次月分の賃料を前月中に支払う形となります。

■共益費(物件による)
共益費とは、共用部や共用設備であるエントランス・廊下・エレベーターなどの維持管理のための費用です。
賃料と合わせて支払うもので、エントランスや廊下の清掃、エレベーターの定期点検などに充当されます。なお、賃貸オフィスの中には共益費がない物件もありますが、その場合はあらかじめ賃料に共益費相当額が含まれているケースが多いです。
共益費の有無や、含まれる費用項目は物件によって異なるため、物件を検討する際にはよく確認するようにしましょう。

■更新料
更新料とは、期間が満了した賃貸借契約を更新する際に生じる費用です。更新料の有無や金額は物件により異なりますが、発生する場合は賃料1ヵ月分相当額というケースが多いです。なお、更新が可能な契約かどうかなどの詳細は契約書に記載されています。
また、入居後に賃料が値上がりした場合は、それに伴い更新料も値上がりするため注意が必要です。契約更新時期は、現在の契約が妥当なのか見直すいいタイミングとも言えるでしょう。

■火災保険料
火災保険料は、火災などによる建物やデスク・椅子といった什器の損害を補償してもらうための費用です。賃貸オフィスに入居する場合、必須加入となっているケースが多いです。なお、火災保険の補償範囲は保険会社や商品によって異なりますが、火災によるものだけではなく、風災、落雷、雪災などによる損害も補償対象となるものも多くあります。
しかし、地震や津波、水害や盗難などを要因とする損害は補償されないものが多いため注意が必要です。また、地震を要因として発生した火災の場合も補償対象外となりますので、任意加入の保険についても検討するとよいでしょう。

■修繕費
修繕費は、入居時に造作工事をした借主資産の修繕時に生じる費用です。共用部をテナント側が破損した場合などの一部のケースを除いて、オーナー側の資産に対する修繕費は原則かかりません。

■警備費
警備費は、防犯や火災監視などセキュリティに関する費用です。近年では、人的管理だけでなく設備監視、入退管理、勤怠管理などを一括して委託することもできます。
また、どのような管理体制を採用するのかなどのセキュリティの相談から設備のメンテナンスまで、全てを委託できる管理契約もあります。

■電気・水道代
電気代は、主にビル側が一括受電する方法か、テナントごとに個別契約する方法かの2つの支払方法があります。
ビル側で一括受電する場合は、各テナントのオフィスごとに備え付けられているメーターにて使用量が計測され、使用料分の電気代をビル側に支払う形となります。個別契約の場合は、借主側が電力会社と契約を結び直接支払いをします。どちらの方法で電気代を支払うかは、ビルごとに異なります。
水道代は、共用部の水道代についてはビル側が負担するため、基本的にはオフィス内に水道を引き込んでいなければ発生しません。

■その他
その他にかかる費用には、以下のものが挙げられます。

 ・空調費
 ・清掃費
 ・害虫駆除費

空調費は、ビルの空調の仕様によって異なります。セントラル空調(全館空調)についてはコアタイム内の使用は賃料に含まれ、借主側が申請した時間外使用分が別途空調費として精算されます。個別空調については、使用した量がそのまま電気代として請求されます。
清掃費は、ゴミの回収やフロアクリーニングを依頼する際に必要な費用です。清掃の範囲や方法・頻度により費用は変動します。
害虫駆除費は、文字通り害虫駆除にかかる費用です。延床面積3,000㎡以上のビルには、建築物衛生法によって6ヵ月に1度害虫の生息調査が義務付けられています。害虫の発生が認められた場合は、専門の業者に依頼し、早急に駆除を実施しましょう。

賃貸オフィス入居時に発生する費用

新たに賃貸ビルに入居する場合、以下の費用が発生します。

 ・敷金・保証金(預託金)
 ・礼金(契約によって異なる)
 ・賃料や共益費
 ・火災保険料
 ・仲介手数料

オフィス賃借時には、敷金や保証金(預託金)が必要です。これはビル側の設備を破損した場合の修繕費用や退去時の原状回復費用などに備えた預け入れ金で、賃貸借契約締結時に支払うことが一般的です。礼金は文字通り「物件を貸してもらう謝礼」です。礼金の有無は契約によって異なるため、契約締結前に確認しましょう。

新しいオフィスを契約する場合、賃貸借期間の開始月の賃料を契約締結時に前払いの形で支払います。共益費がある場合は、共益費も同様です。なお、オフィスの賃貸借契約は、契約締結のタイミングから賃貸借期間の開始までにある程度の期間があく場合がほとんどです。そのため、契約締結日と賃貸借期間開始日が大きく離れる場合などでは、契約締結時ではなくオーナー・借主の双方が合意したタイミングで賃料・共益費を支払うケースもあります。また、賃貸借の開始にともない、火災保険料も生じます。

仲介手数料は、物件の情報提供や契約条件の交渉を依頼する不動産会社に対して、取引成立の対価として支払うものです。賃貸借契約の取引の場合は、「家賃の1ヵ月分+消費税」が上限額として定められています。

なお、オフィス移転時に発生する敷金・賃料・内装工事などの費用は、それぞれ適切に会計処理することが義務付けられています。オフィス移転時の会計処理について詳しく知りたい方は、下記記事をご覧ください。

▽会計処理についての記事はこちら
オフィス移転時の会計処理とコストを解説

オフィスの入居工事にかかる費用

入居工事の際に生じる費用は以下の通りです。

 ■設計費
 ■内装工事費用(B工事/C工事)
 ■インフラ工事費用
 ■什器購入費
 ■工事着手金/前払い金

居抜き物件やセットアップオフィスへの入居以外の場合、基本的に入居工事が必要となります。そのため、入居時期から逆算して早めに準備することが必要となります。

■設計費
設計費は、オフィスの設計にかかる費用です。近年、働き方改革が普及したことにより、雇用や就業形態の多様性が求められています。理想的なオフィスを実現するためには、そもそもの設計が重要となります。

■内装工事費用(B工事/C工事)
オフィス移転に伴う内装工事には、工事区分というものがあります。この工事区分は、「発注者・施工業者の指定者・費用負担者が、オーナー側になるのか借主側なるのか」によって分類されます。工事の区分には、以下の3種類が挙げられます。

 ・A工事:オーナーが自身の指定業者に発注する工事(共用部分など)
 ・B工事:借主がオーナーの指定業者に発注する工事(ビルの躯体や設備に関わる工事)
 ・C工事:借主側が自身の指定業者に発注するテナント内装工事

A工事はオーナーが、B・C工事は借主側が費用を負担します。なお、工事区分は物件によって異なります。区分によって費用負担が大きく変わるため、検討している物件の工事区分をしっかり確認しましょう。また、B・C工事は、一般的に退去時の原状回復工事(借主負担)が必要となります。

■インフラ工事費用
インフラ工事には、電話、電気、LAN工事などが含まれます。
ICT機器が高度化するのに伴い、インフラ工事はより複雑化している傾向にあります。また、インフラ工事が必要となるオフィス移転のタイミングでは、業務プロセスやITシステムを一から再構築できるため、オフィスDX化を進めるチャンスでもあります。オフィスDX化について詳しく知りたい方は、下記記事をご覧ください。

▽オフィスDXについての記事はこちら
オフィスDXはなぜ必要?DX化の具体的なステップや注意点についても解説!

■什器購入費
新しいオフィスに入居する場合、必要に応じて以下の様な什器を購入する必要もあります。

 ・デスク・テーブル
 ・椅子
 ・ソファ
 ・キャビネット
 ・パーテーション
 ・書棚

什器を購入する際には、まとまった初期費用が必要ですが、レンタルなら初期費用が抑えられます。また、修理が必要な場合も業者が行うため、修理の手間とコストの削減にも繋がります。
また、什器がセットアップされた状態で借りられる賃貸オフィスもあります。この様な物件は、什器を購入・レンタルする必要がなく、入居後すぐに業務を開始することが可能です。三菱地所リアルエステートサービスは様々な賃貸オフィスの中から、セットアップ済み物件などお客様の要望に沿ったオフィスをご紹介いたします。首都圏を中心とした豊富な物件情報を提供しておりますので、オフィス移転をご検討中の方はぜひお問い合せください。

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■工事着手金/前払い金
入居工事を実施する場合、工事代金の一部を完成前に支払う工事着手金(前払い金)が発生します。なお、工事代金の支払い方法は、以下の2つが一般的です。

 ・工事着手前・工事中・完了後の3回に分けて支払う
 ・工事着手前・完了後の2回に分けて支払う

工事代金の支払い方法に関しては、発注前に確認しましょう。

オフィス退去時に必要な費用

オフィス移転の場合、新しいオフィスに関する費用だけでなく、旧オフィスの退去に関わる費用も発生します。退去時の主な費用は、以下の通りです。

 ■原状回復工事費用
 ■解約違約金(中途解約の場合)
 ■退去日までの賃料
 ■廃棄費用
 ■移転費用
 ■住所変更に伴う諸費用

それぞれ詳しく解説します。

■原状回復工事費用
原状回復とは、入居時の内装造作によって変更した箇所や、破損してしまった箇所を、オーナーから借り受けた状態に戻すことです。原状回復工事の主な例として、以下のものが挙げられます。

 ・設置した什器の撤去
 ・パーテーションや造作物の撤去
 ・床や壁紙の張り替え
 ・電気配線や電話回線の撤去
 ・壁・床・窓・天井のクリーニング
 ・破損箇所の修理

上記については、基本的には借主負担にて実施するのが一般的です。しかし、原状回復工事をどのように実施するのかは契約によって異なるため、必ず契約書を確認してください。
また、原状回復工事は、契約期間内に終わらせる必要があります。万が一、退去日までに原状回復工事が完了しない場合は、違約金が発生する場合もあるため注意してください。

■解約違約金(定期借家契約などの中途解約の場合)
賃貸借期間の満了日以前に解約する場合、解約違約金が発生する場合があります。具体的には、定期借家契約の中途解約や、普通借家契約を解約予告期間に満たない期間内で解約する場合などです。解約違約金の有無については、契約書を確認しましょう。

■退去日までの賃料
新しいオフィスに入居した後も、旧オフィスは契約満了日(もしくは中途解約日)まで賃料が発生します。二重支払いを回避する為にも移転計画は慎重に検討しましょう。

■廃棄費用
新しいオフィスで使用しない什器は、産業廃棄物として業者に運搬・廃棄を依頼します。費用は高額になることもあるため、できるだけ廃棄する什器を少なくしましょう。また、リサイクルの対象物であれば、リユース業者に買い取ってもらえる場合もあります。

■移転運搬費用
新しいオフィスに移転する際、継続して利用する什器などの運搬費用も必要です。費用は、荷物の量や繁忙期・閑散期によって大きく変動します。移転費用を抑えるためには、以下の対策を取りましょう。

 ・運搬する荷物はできるだけ少なくする
 ・複数の業者から見積もりを取る
 ・閑散期に依頼する

■住所変更に伴う諸費用
オフィス移転に伴う住所変更手続きにも費用が生じます。主に、下記の機関にて各種手続きが必要となります。

 ・法務局
 ・税務署
 ・都道府県税事務所
 ・社会保険事務所
 ・年金事務所
 ・消防署

また、住所が記載された名刺や会社のパンフレット等の印刷物も作り直しが必要です。新しいオフィスに入居後すぐに使えるように、準備しましょう。

賃貸オフィスにかかる費用のまとめ

賃貸オフィスに入居する場合、入居中・新しいオフィスへの入居時・旧オフィスの退去時、それぞれのタイミングで様々な費用が生じます。各種費用の発生時期や注意点をしっかりと把握し、計画的なオフィス戦略を実行することが重要となります。

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