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【丸の内】丸の内エリアの魅力をオフィス開発状況や歴史を交えて解説

日本屈指のオフィス街として有名な丸の内エリアは、東京駅と皇居に挟まれたエリアです。隣接する大手町や有楽町と合わせて、「大丸有(だいまるゆう)」ともいわれ、オフィスワーカーだけではなく、多くの来訪者でも賑わっています。近年は、東京駅の改修工事が完了し、再開発が進み、さらなる進化が期待されています。現在では、誰もが知る街ですが、明治維新直後は広大な荒地だった、と記録されています。明治以降、数々の開発を経て現在の街並みへと発展した、丸の内エリアの魅力を、歴史の流れや開発状況を踏まえて紹介します。

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丸の内エリアの歴史と変遷

丸の内の歴史は以下の表のように、開発とともにあるといえます。

年代 丸の内での主な出来事
江戸時代 ・大名が威勢をアピールするために、広い敷地に屋敷を建てる
・安政大地震や江戸城火災が起こり、土地が荒廃する
明治時代~大正時代 ・明治時代に入っても丸の内は荒れ果てた状態で、軍用地として利用される
・岩崎弥之助が土地を払い下げ、丸の内がビジネス街へと発展するきっかけとなる
・明治時代から大正時代にかけて、さまざまな建築物が開発される
昭和~平成 ・戦前は官庁が増える
・戦後は丸の内の開発が進み、オフィス街に成長する
平成~令和 ・平成~令和にかけて再開発が進む
・再開発の結果、ビジネス街と観光地両方の側面をもつようになる


丸の内エリアは、江戸時代から現代まで、時代に合わせた開発が行われてきました。特に明治維新以降は、ビジネス街として発展していき、現代の姿へと変貌していきます。ここからは、丸の内エリアの歴史を江戸時代から振り返っていきましょう。

■江戸時代
江戸時代の丸の内は、その名の通り本丸に接するエリアであり、江戸城内でした。周囲には外堀が巡らされ、大名屋敷が建ち並んでいたとされています。当時は、参勤交代制度があり、各地の大名が自分の領国と江戸を1年ごとに往復していました。
丸の内の大名屋敷は、参勤交代の際に大名が暮らす第二の邸宅として、威勢をアピールするために広い敷地に建てられました。
多くの大名屋敷が集まる丸の内は、1855年の安政大地震や1863年の江戸城火災において多くが焼失しており、その後徳川幕府の本拠地は京都二条城に移ります。その際、大名屋敷も京都へ移転したため、江戸の丸の内は荒廃していきました。

■明治時代~大正時代
明治維新により大名が廃止され、丸の内のほとんどは軍用地になります。
その後、1890年に三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎の弟、岩崎弥之助が払い下げを受けたことが、丸の内がビジネス街へと発展するきっかけになりました。明治時代から大正時代にかけて、さまざまな建築物が開発されました。

  • 第一号館竣工
  • 東京駅開業
  • 丸ノ内ビル竣工


更に詳しく見ていきましょう。

●第一号館竣工
第一号館は、日本初の賃貸ビルとして1894年に完成しました。開国したばかりの日本に招かれたイギリス人建築家、ジョサイア・コンドルによる洋風事務所建築でした。赤レンガ造りの美しい建物は、三菱合資会社の銀行部として使用されました。
三菱合資会社は、1911年にかけて13号館まで建設しており、いずれも、第一号館と同じ赤レンガ造りでした。
その後、第一号館は老朽化により取り壊されましたが、2010年に「三菱一号館美術館」として復元されています。当時の設計図を精査して、保存していた資材を使うなど、忠実に復元されている点が特徴です。

●東京駅開業
1908年に入ると、東京の玄関口である東京駅の建設工事が始まります。6年もの長い歳月をかけて、1914年に東京駅は開業しました。
1945年の空襲で被災してしまいますが、開業当時とは異なる姿で復興を遂げ、大切に利用されてきました。そして、2012年には開業当時の姿に復元されました。

●丸ノ内ビルヂング竣工
丸ノ内ビルヂングは、通称「丸ビル」と呼ばれた建物です。三菱合資会社が1923年に竣工しました。当時の日本では最大の建物であり「東洋一のビル」として脚光を浴びました。オフィスビルとして多くの来館者があり、低階層には商業施設が入っていました。
丸ノ内ビルヂングは1999年に解体され、2002年に「丸の内ビルディング」が竣工しました。丸ノ内ビルヂングの建替えが丸の内エリアの再開発を牽引しました。

■昭和~平成
昭和に入ると、丸の内は更に発展していきました。
戦前は明治時代よりも官庁が増え、その関連施設も多くありました。さらに、一流企業の進出が進み、こうした企業を対象にした日本初の立体駐車場が誕生しました。
戦後も、丸の内の発展は更に進み、日本屈指のオフィス街に成長し、インフラも整備されました。

  • 新丸ノ内ビルヂングの開業
  • 東京中央郵便局新局舎の開業
  • 東海道新幹線開通


詳細は以下の通りです。

●新丸ノ内ビルの開業
1952年に丸ノ内ビルヂングと行幸通りを挟んだ向かい側に建てられたのが、新丸ノ内ビルヂングです。2004年に解体され、建替えられました。

●東京中央郵便局新局舎の開業
1933年に竣工した東京中央郵便局は、建築家・吉田哲郎によって設計されました。近代建築として有名で、建設当時は世界最高水準の機能や構造を持つとされていました。取り壊す計画もありましたが、東京駅と並ぶ歴史的価値の高い建物として、一部保存をされた上で、2012年に建替えられました。

●東海道新幹線開通
戦後、東京の人口は急激に増加していき、高度経済成長期である1960年代には1,000万人を超え、同時に交通インフラの需要も急増しました。こうした人口増加に加えて、1964年には東京オリンピックが開催されることもあり、東海道新幹線の開通計画が具体化されました。東京オリンピックに間に合うようにと1959年には起工式が行われ、1964年に開通しました。
更に、新幹線だけではなく高速道路の整備も行われています。

■平成~令和
明治以降、ビジネス街として発展を遂げてきた丸の内は、平成から令和にかけて新たなステージへと展開していきます。以下、順を追って紹介します。

  • 丸の内再構築第一ステージ
  • 大手町連鎖型再開発
  • 三菱一号館美術館開業
  • 東京駅駅舎建替え
  • 丸の内再構築第二ステージ


再開発による商業複合ビルが建設されたことにより、オフィスワーカーだけでなく、ショッピングを楽しむ人や観光客も訪れるようになりました。新たな丸の内へと変貌を遂げるきっかけとなりました。

●丸の内再構築第一ステージ
明治時代から丸の内を支えてきた三菱合資会社から、建設業務を引き継いだ三菱地所株式会社は、丸の内を含む「大丸有」の新たな価値を生み出すための再構築を開始しました。その第一号が丸ビルの建て替えです。
建替えられた丸ビルは、2002年9月に開業、これを機に丸の内はオフィス街からさまざまな目的を持つ人が訪れる街へと変化しました。また2004年にオープンした複合商業施設「丸の内オアゾ(OAZO)」も丸の内の賑わいに影響を与えている施設の一つです。

●大手町連鎖型再開発
丸の内と同じく、日本の経済を担ってきたのが大手町です。1998年に入ると、ビルの耐震性等老朽化が問題視され始めます。しかし、24時間稼働する情報システムを扱う企業が多いことから、建替えは困難を極めました。
ところが、2000年から2002年にかけて、国の行政機関が移転することになり、国有地を生かした再開発が行われます。老朽化した建物を利用しつつ、新たな土地に移転先の建物を建てるといった連鎖型再開発が導入されることとなりました。
また、2017年には「大手町パークビルディング」が竣工しました。大手町駅に直結する便利な立地にあり、オフィスとサービスアパートメントを併設した職住近接スタイルを提供しています。

●三菱一号館美術館開業
明治時代に建てられた第一号館を復元した建物が、三菱一号館美術館として2010年に開業しました。第一号館と同じ場所に建てられており、当時の面影を楽しむことができます。
開業に伴い、当時の文献や写真、保存資材についての詳細な調査が行われました。平成に入り、新たな顔を見せた丸の内は、この様に歴史ある建物も忠実に再現されています。

●東京駅駅舎建替
歴史的な建物が保存された例として、最も有名なのが東京駅駅舎です。約5年の歳月をかけて、2012年10月に工事が完了しました。
伝統工法と最新技術の両方を駆使して建てられた東京駅は、風格ある東京の玄関口として多くの人が訪れる観光スポットにもなっています。

●丸の内再構築第二ステージ
1998年から始まった丸の内再構築は、第一ステージを終えて、2007年から第二ステージに入りました。丸の内再構築は、10年スパンで三菱地所所有のビルを建替えていく計画です。
第二ステージでは「丸の内パークビルディング」の建替えと「第一号館 」の復元工事に着手しました。第一ステージで進められた東京駅周辺の開発を、丸の内から有楽町全体にまで広げるプロジェクトです。

丸の内エリアの特徴

「丸の内エリア」は、東京千代田区大手町、丸の内、有楽町という3つの地域で構成されています。それぞれの頭文字をとって「大丸有」と呼ばれているエリアです。
丸の内エリアの中でも、それぞれの地域によって特徴が異なります。それぞれの特徴や代表的な建物を見ていきましょう。

■大手町ゾーン
丸の内と同じく、大手町もオフィスビルが建ち並ぶエリアです。日本経済の中枢でもあり、三井物産や読売新聞社など、大手企業の本社が多数あります。
皇居の前に位置しており、古くから栄えていたことから、近年は、国際的なビジネス拠点を目指して「大手町フィナンシャルシティグランキューブ」が建設されました。

■丸の内ゾーン
オフィス街として進化を続けた丸の内は、複合商業施設が増えたことにより週末も多くの人で賑わう街になりました。ビジネス街という印象が強いエリアですが、現在は華やかな街というイメージも浸透しつつあります。「新丸の内ビルディング」や「丸の内パークビルディング」など、東京を代表する建物が多くあるエリアです。

■有楽町ゾーン
有楽町は、銀座と日比谷に挟まれたエリアです。店舗やオフィス、エンターテインメント施設が集積しているエリアです。また有楽町駅周辺には地下鉄も複数乗り入れており、利用客が多い点も特徴として挙げられます。
近年は、複合商業施設「有楽町イトシア」が建設され、有楽町のシンボルとなっています。有楽町イトシアの建設により、大手町から銀座までが地下通路でつながったことで、ますますアクセスがよくなりました。また、世界有数のラグジュアリーホテルである「ザ・ペニンシュラ東京」も開業しました。

丸の内エリアの交通アクセス

丸の内エリアは、オフィスワーカーをはじめ多くの人が来訪するエリアのため、交通利便性が高いです。続いては、丸の内エリアに乗り入れしている路線について紹介します。

■路線
丸の内エリアは、日本でも屈指の交通アクセスのよさを誇るエリアです。
丸の内エリアの中で主要となる駅として「東京駅」「有楽町駅」「日比谷駅」「二重橋前駅」「大手町駅」などが挙げられ、主要路線は「JR」「東京メトロ」「都営地下鉄」です。

●JR各線
丸の内エリアのJR各線は以下の通りです。

  • 新幹線
  • 山手線
  • 京浜東北線
  • 中央線
  • 総武線
  • 京葉線
  • 東海道線


●東京メトロ
丸の内エリアの東京メトロ各線は以下の通りです。

  • 丸の内線
  • 有楽町線
  • 千代田線
  • 日比谷線
  • 半蔵門線
  • 東西線


●都営地下鉄
都営地下鉄は三田線が利用できます。

■バス
丸の内エリアでは、誰でも無料で利用できる巡回シャトルバス「丸の内シャトル」が運行されています。新丸ビル前や日経ビル、日比谷を周り、一周の所要時間は35~40分程度です。運行時間は、10時~20時までで、12~15分間隔で運行しています。
特に平日の出勤時間帯は、ビジネスコースが設けられており、大手町ルートを2台で運行しているため非常に便利です。「丸の内シャトル」は「低公害」「低騒音」と環境への配慮もされています。
また成田空港や羽田空港行のリムジンバスもあるため、出張や観光におけるアクセスに優れているのも特徴的です。

丸の内エリア今後の開発について

丸の内エリアでは、この先も開発の計画が予定されています。かつてのオフィス街から、多様性のある街へとますます進化することが期待できます。続いては、丸の内エリアの今後の開発について解説します。

■有楽町ビルと新有楽町ビルの建替計画
有楽町ビルと新有楽町ビルは竣工から55年以上が経過しており、2023年には閉館する予定です。その後、脱炭素社会の実現や防災機能の強化など社会との共生を目指し、建替えられます。

■「丸の内NEXTステージ」計画
2020年より「丸の内NEXTステージ」と銘打って、大手町・丸の内・有楽町エリアの新たな価値を見出す街づくりが始まっています。三菱地所により約6,000~7,000億円が投じられ、2030年までに再構築が進められる予定です。

まとめ

丸の内エリアは、明治時代から開発が進められている、商業施設・オフィスビルが建ち並ぶエリアです。最近ではオフィスワーカーだけではなく、観光客や買い物客などで賑わうエリアとなりました。
また今後も再開発計画が進んでいくことから、丸の内エリアはますます発展していくでしょう。丸の内エリアへのオフィス移転ご検討の企業のご担当者の方は、以下のURLから物件をご検索ください。

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