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「セットアップオフィス」と「居抜き物件」は何が違う?メリット・デメリットを詳しく解説!

昨今、需要が拡大している「セットアップオフィス」と「居抜き物件」。どちらもオフィス移転にかかるコストを削減できるという点は共通していますが、その特徴や注意点は少し異なります。この記事では、これらのオフィスを選ぶメリットやデメリットを詳しく解説します。

近年、需要が高まりつつある「セットアップオフィス」と「居抜き物件」。入居時から内装や設備が整っていて、入居までの工事期間等を短縮できるという点では似ていますが、異なる点もあります。この記事では、セットアップオフィスと居抜き物件の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。オフィス移転や、新たにオフィスを構えることを検討中の方は、ぜひご一読ください。

セットアップオフィスと居抜き物件とは

セットアップオフィスと居抜き物件の特徴を簡単に説明すると、下記の通りです。

通常、賃貸オフィスに入居する際は内装工事が必要です。オフィス内のレイアウトをはじめ、インターネット環境など各種ツールの整備や造作壁・什器の設置など、様々な計画・工事を行います。業者への見積依頼や打ち合わせなどを含めると、入居までに数ヶ月、長いと年単位でかかってしまうこともあるでしょう。
しかし、セットアップオフィスや居抜き物件なら、これらの手間や時間を大幅に削減できます。ビルオーナーが内装工事や什器設置を行っているセットアップオフィスや、前テナントが使用していた設備等をそのまま継承する居抜き物件では、入居までのプロセスがシンプルになるためです。

■セットアップオフィスとは
セットアップオフィスは、ビルオーナーが内装工事や什器の設置等を行っており、賃貸借契約締結後すぐに利用可能な状態となっているケースが多いため、入居後の準備にかかる時間や手間を大幅に削減できます。開業資金を抑え、できるだけ事業に投資したいスタートアップ企業や、賃貸借契約締結後すぐに業務を開始したい企業にとって、セットアップオフィスは魅力的な選択肢といえるでしょう。

■居抜き物件とは
居抜き物件は、前に入居していたテナントの造作・設備等をそのまま継承します。造作壁やパーテーションを設置するなどの工事を行う必要が無いため、移転にかかるコストを削減したい企業や、時間をかけたくない企業に向いています。なお、内装デザインを自社の雰囲気に合わせるため、クロスやカーペットの張替え作業などの簡易的な内装工事は必要となるケースが多いです。

セットアップオフィスと居抜き物件のメリット・デメリット

セットアップオフィスと居抜き物件は一見すると似ていますが、どういった点で異なるのでしょうか。それぞれの違いを、詳しく解説します。

■セットアップオフィスのメリット・デメリット
セットアップオフィスのメリットとデメリットは、下記の通りです。

セットアップオフィスは、前述の通り移転にかかる時間やコストを抑えられるため、移転にできるだけ労力や資金を割きたくない企業に向いているといえます。オフィスの内装工事が完了しており、什器等も予め設置されているため、賃貸借契約締結後すぐに業務を開始できることが大きなメリットです。また、移転計画にかかる時間や労力を省くことができるため、移転を検討し始めてから入居までの期間が短いことも特徴です。

さらに、一般的な賃貸オフィスでは退去時に原状回復義務があるため、什器のほか、造作壁やパーテーションなどの撤去費用がかかりますが、セットアップオフィスの場合は、造作・設備等の撤去は不要なケースが多いため、比較的費用が抑えられる傾向にあります。(ただし、入居時に譲渡された什器の撤去費用はかかります。)退去時の原状回復についての詳細は、契約時にきちんと確認をしておきましょう。

一方で、デメリットもあります。入居時点で内装工事が完了しているため、レイアウトの変更や、企業のイメージに合わせたデザイン・設計は出来ないことが多いです。また、内装工事や設備の料金が賃料に上乗せされているため、賃料が相場より高めに設定されている傾向にあります。
セットアップオフィスは、移転までの期間が限られていたり、築浅でデザイン性の高いオフィスで働きたい、という企業にとっては最適です。特に、スタートアップ企業やベンチャー企業など、事業の立ち上げ段階で資金や人材に制限がある場合に、セットアップオフィスを活用することで、オフィス移転に伴う負担を大幅に削減できるでしょう。

■居抜き物件のメリット・デメリット
居抜き物件のメリットとデメリットは、以下の通りです。

居抜き物件は、オフィスに入居していた前テナントの造作・設備等をそのまま利用することが可能です。前テナントが使用していたオフィスの状態が自社のニーズに合致していれば、新たに造作工事等を行う必要がないため、移転コストを大幅に抑えられます。一方で、クロスやカーペットの張替え、什器の設置など簡易的な内装工事は必要となるケースが多く、セットアップオフィスとは違い、入居までの工事期間や工事費用が発生するというデメリットもあります。

また、居抜き物件は下記の移転スケジュールの通り募集期間が短いことが特徴です。そのため、物件自体が少なく、見つけることが難しい傾向にあります。

賃貸オフィスの解約予告期間は一般的に3~6ヶ月前です。上図のように、6ヶ月前に通知を提出した場合、原状回復工事発注のタイムリミットを考慮すると、居抜き物件として募集が出来る期間は約3~4ヶ月です。入居を希望する場合はこの期間に意思決定を行う必要があるため、契約までのプロセスが早急であることも、居抜き物件の特徴の一つです。

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セットアップオフィスと居抜き物件を利用する際の注意点

前述のメリット・デメリットに加えて、それぞれの契約上の注意点を解説します。

■セットアップオフィスの注意点
セットアップオフィスは、居抜き物件とは原状回復の基準が異なります。造作壁やパーテーションなどの造作・設備は原状回復の対象とならないことが多く、退去時の費用を抑えられる傾向にあります。ただし、オフィスに設置されている什器は基本的には譲渡されるケースが多く、退去時には撤去作業が必要となります。(貸与のケースもあります。)通常の賃貸オフィスよりは原状回復の範囲が狭いとはいえ、必ずしも不要というわけではありません。

■居抜き物件の注意点
居抜き物件に入居した場合、基本的には退去時の原状回復義務も承継します。自社にとって不要な造作や設備がある居抜き物件の場合、退去時に余計な撤去費用が掛かってしまい、原状回復費用が高額になることがあるので注意が必要です。契約時には、オフィス内の造作や設備、什器等を全て確認し、それらが貸主の所有物なのか、借主が引き継ぐ物(譲渡)なのかを事前に明確にしておくことが重要です。
また、居抜き物件の募集期間は短いため、希望の物件があれば早めの契約締結が必要になります。事前に幅広く物件情報を集めておくことが重要です。

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オフィス移転の相談は三菱地所リアルエステートサービスへ

オフィス移転計画には多くの課題があり、ゼロから計画を立てることは多大な労力を要しますが、セットアップオフィスや居抜き物件を活用することで、移転にかかる手間や時間、コストを削減することが出来ます。
さらに、近年スタートアップ企業やベンチャー企業の市場が拡大しています。これらの企業は、短期間で成長し、人員も増えるため、高頻度でオフィス移転を行う傾向が見られます。市場拡大と連動するように、セットアップオフィスや居抜き物件の需要も拡大していると言えるでしょう。


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